2025-10-04

口で似せる、裏を魅せる

ネルネルテルネ針仕事と姉担当のフジコです。
今回も新商品「刺繍写真」について語ります。

これまで我々ネルネルテルネは1200個ほどのリングピローを送り出してきました。
ありがとうございます。
ネルネルテルネがリングピロー屋さんになって3年半ほど。
私がこのアカウント「フジコの刺繍絵日記」を始めてからは2年半ほど経ちました。

刺繍絵日記を始めたときから今に至るまで
【ペンで描いた絵に刺繍で色をつける】ってのを崩さずやってきました。


これが私はたいへん気に入っています。
余白がある。
妄想するというとっても人間らしい余裕を孕む作品だと自負しています。
自分でもたまに色がついていないところに勝手に脳内で色を重ねて見るときがあります。
背景こんなだったかな、この表情のときこの人どんなこと喋ってたかな、あの時の気温はあぁだったな、とか。

刺繡絵日記を始めたぐらいから商品として刺繍時計をリリースし、
その同時期ぐらいからオーダーメイドリングピローも線画タッチの依頼がかなり増えました。

刺繍絵日記ではそれに割くリソースが限られていること、
刺繍時計やリングピローでは作品サイズの規模からして、
シンプルなタッチながら実物に似せること・元となる写真の空気感を残すことにかなり重きを置いています。

目は描いてないんです。
口と髪型、耳の位置や、眼鏡や髭なんかで「似せる」ってのに全集中。
これだけ人のイラストを描いていると、人って顔のパーツや口の形がこんなにも千差万別なんだなって思います。

私がペンと刺繍で人を描くときにこだわっていることの特別なひとつです。

あと今回語りたいのは、

この刺繍写真は物理的な余白をかなり残しているという点。

前回の刺繍写真語りでもお伝えしたように、この作品では「愛」と「縁」を大切に届けたい。

手に取って下さるお客様自身が余白部分でカスタムアップできる作品ってのがアツいんじゃないかと思っての仕様です。

刺繍面積の周りの余白部分はもともと「折り込んで額装しやすいように」という要素があるものの、
お客様がイニシャルや記念日を書いたり、なんだったら刺繍を自分で加えたっていい。
シールを貼ったり、メッセージを書き加えるのも最高じゃないですか?

刺繍で作品を一個作り上げるってハードル高く感じられている方が多いんだなってこの3年半で感じました。
それと同時に、「ほんとは自分で作りたい」って方もなかなか多くいらっしゃることも知りました。

じゃあさ!

私が本体部分をこしらえるので、届いてから各々の手でアレンジ・カスタムできる商品があればさらに最強になるんじゃない?!
ってのが~~
刺繍写真というネルネルテルネの作品のアツいところなのです。

服作りから縫い物を始めて20年近く、
刺繍を初めてして15年ほど、
刺繍屋になって約4年、
リングピローを届けまくって3年半、
刺繍絵日記を続けて2年と少し。

ここまで数をやってこれたのはありがたい需要があるからこそ。

で、
ここまでやってきたからこその覚悟のひとつが「裏面をありのままでお届けする」ということなんです。

刺繍の裏側って表面と同じく、いや下手したらそれ以上に、私の人となりが出ると思います。
バックヤードをそのままお届けするんだから、もう本当に気が抜けないのであります。

他のお仕事で例えるなら何になるのかな?
下積みとか台本とかそういう感じなのかな?

前章で申し上げた通り「余白部分をご自身でカスタムアップする妙味」を上乗せしてお届けするには、裏面をむき出しにすることがマストでした。

私は自分の針仕事に自信があります。
1200個リングピローをお届けし、刺繍技術についてのご指摘があったことは一度もありません。
これまでの歩みがあるからこそ、今この2025年のフジコだからこそお送りできる作品になったという矜持があります。

素敵であたたかな刺繍写真、愛と縁を飾るよろこび、に追加で
「つくる楽しさ」もお伝え出来たら幸いです◎

自由にカスタムされた様子をタグ付け投稿などでお知らせしてくださるとめちゃくちゃ喜びます。

good vibes💘


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